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認知症の症状と対応のポイント!中核症状より周辺症状の方が大変 【千葉の訪問看護・訪問リハビリは日本訪問医療】

【千葉の訪問看護・訪問リハビリは日本訪問医療】

https://www.youtube.com/watch?v=buL85yUWxL4&t=79s

前回のコラムでは認知症の症状は、 中核症状 と周辺症状の二つに分けられると説明しました。その中でも、介護者が対応に苦慮する多くは、中核症状より周辺症状の方です。周辺症状は中核症状から引き起こされます。中核症状は、ご本人に強い不安や混乱、自尊心の低下をもたらしてしまいます。そのような精神状態に、周囲の環境や人の対応、ご自身の経験や性格などの要因が絡み合い起こってくるのが周辺症状です。

視線が怖い人のイラスト

 介護者や周囲の人にとっては問題行動と受けとらえがちですが、ご本人にとっては、自分でなんとか対応、適応しようともがいている行動なのです。認知症を理解し、適切にケアされれば周辺症状が軽くなる可能性があります。お互いに楽になる方法を、医療スタッフ、介護スタッフ、家族のみんなで考えて対応することがなによりも大切です。家族だけで抱えるのはよくありません。かかりつけの医師や訪問看護師に遠慮なく相談しましょう

ベテラン看護師さんのイラスト

●周辺症状の分類


認知機能に障害を持ってしまった人が生活に適応しようと頑張ったときにおこります。具体的に、「徘徊」「抑うつ」「失禁・弄便」「幻覚」「妄想」「睡眠障害」「暴言・暴力」です。それについて解説していきます

 
・徘徊


あてもなくふらふら歩き回ることを指します。昔は目的がなくさまようと考えられていましたが、最近では認知症の人は何か目的があってどこかを目指していると考えられるようになりました。また、不安や焦燥、見当識障害が原因で歩き回ることが多くみられます。「夕暮れ症候群」とも言われ、夕方から夜間にかけて多くなる傾向があります。行方不明や交通事故などの被害も多く、周辺症状の中でも特に注意が必要になります。特にアルツハイマー型認知症に多い「自宅に帰ります」、「会社に行ってくる」という徘徊行動は、家庭内で居場所や、本人の役割の喪失感情から、かつて自分が輝いていた時代に戻りたいという気持ちが原因であることが多いです。役割や居場所を作ってあげる関わりをすると効果的でしょう。

深夜徘徊をする高齢者のイラスト(おばあさん)

 
・抑うつ


気分が落ち込んで、なにもする気が起きない状態です。思考や感情がふさぎこもりがちになる中で、できなくなってしまったことを頑張り続けるとうつ病へと悪化することがあります。閉じこもりがちになってしまう認知この時期です。認知症の人は一般に病識(自分が病気であるという認識)はないことが多いです。漠然としていて分からないこと、できないことが徐々に増えていき、自分が壊れていくようだという感覚はあります。言いようのないストレスを感じ、不安になりやすいです。常に家族と一緒に過ごすことを望み、一人になるのを恐れたり、ストレスから大声で叫んだりするのが特徴的です。なんででいないんだ!早くしてよ!などの威圧的な態度で接すると不安をさらに増加させてしまいます。傾聴するように心がけ、本人のペースを軸にしたコミュニケーションをするとよいです。

心を病む人のイラスト(男性)

 
・失禁


尿意や、便意を感じ我慢できず便をもらしてしまうことをいいます。弄便は、排泄した便をいじり壁や床、ベッドなどにこすりつけたりする行為です。排泄物を手でもてあそぶ弄便や、尿を撒き散らしたりという不潔行為は、自分がどこにいるのかわからなくなっている人や、トイレのやり方がっわからない。手順を忘れてしまったことによって起こります。便による不快感を解消するために便を手で出そうとしたり、排泄物という認識がないことが多いです。尿が切迫していたりや歩くのが難しい、困難なことによってトイレまで間に合わず漏らしてしまうこともあります。就前など、決まった時間にトイレに行くようにしたり、オムツを1~3時間おきにチェックしたりして、認知症の方が便をいじらないようにするのが大切です。足が悪い、尿が切迫している人はベッドのポータブルトイレの設置をすることでできるようになる場合もあります。

小便小僧のイラスト

 
・幻覚・幻聴


本人だけにしかわからないものが見えたりや声が聞こえるようになりますが。ないものが見えることを幻視といい、ない声・音が聞こえることを幻聴といいます。レビー小体型認知症の人の8割は幻覚がみられます。「幻覚・幻聴」は、相手の言うことを否定しないコミュニケーションがもっとも重要になります。どんなに信じられないようなことを言っても、本人は実際に感じていますし、見えています。まずは否定せずに傾聴し落ち着かせましょう。興奮すると転倒や怪我につながりまし、周りに危険物、ハサミ、カッターなどの刃物などは手の届かないところに厳重にしまいます。傾聴して不安を共有すると落ち着いてくることが多いです。

 

幻覚のイラスト


・妄想


アルツハイマー型認知症では妄想も多く、「物盗られ妄想」が出ることが多いです。家族や介護職員のトラブルになる原因となる場合が多いです。 よくあるのは、誰も何もしていないのに、「財布を盗まれた」と思い込むのが代表的です。「誰も盗んでいない」と何回も説明しても、認知症の本人は理解することはほとんどできません。他人が訂正できないほど確信するようになる妄想の症状です。また、理不尽な対応をされた、いじめられたなどの「被害妄想」や、浮気をされたなどの「嫉妬妄想」もあり、さまざまです。自分にとって身近で大切な物、人だからこそ、なくなるかもしれないという不安が自分の中で大きくなっているのです。 何回も繰り返すので、早めに家族や周囲の人に症状があることを周知し、その場合は反論せずに傾聴して気持ちを共感するように事前に指示しておくのが非常に大切です。

物盗られ妄想のイラスト


・睡眠障害


眠れなくなる状態のことです。体内時計を司る神経が異常をきたし、時間の感覚がなくなることにより起こります。昼夜逆転が当たり前になると、介護者の負担も大きくなります。日の光をなるべく浴びさせる、精神科を受診するなどし、放置しないことが大切です。

 

不眠症の人のイラスト


・暴言、暴力


いろいろなことがわからなくなってきている認知症の人の焦りや不安が、イライラとストレスになり、他者に攻撃的となって現れます。普通の人なら我慢できることでも、認知症によって感情を抑えられなくなります。前頭葉の機能が低下し、感情のコントロールが難しくなっているのが原因です。「暴言・暴力」の原因は、「不安や混乱を感じている」「感情のコントロールがうまくいかない」「自尊心が傷つけられたと感じている」などが考えられます。対処法としては、本人を尊重し、自分でやりたいけどできなくなっていて困っている不安を共感し、話しを聞くようにし、落ち着くのが難しければ一旦距離を取り、見守るとよいです。攻撃的な行動は、家族や介護者を著しく疲弊させるので、何回も続くなら、精神科をなるべく早く受診するようにします。対等な立場で接する環境づくりが重要です。

ドメスティックバイオレンス・DVのイラスト(女性)

認知症の人への対応のポイント

認知症の人への対応のコツは、自分が必要な存在だと認識させ、本人ができることは何かを一緒にさがして、できることをお願いすると、達成感や互いの信頼感につながります。役割や居場所づくりが非常に大切です。少し大げさに褒めるぐらいの気持ちで接します。自尊心やプライドを傷つけないことも大事です。「叱る」「指摘する」「否定する・議論する」普通の人でも嫌なことは、認知症の人への強い刺激になります。

よくありがちなのは、正しいことを何度も言い聞かせ修正ようすることです。認知症の人には意味や本質がわからず、ストレイスを抱かせることにつながります。正しいことを理解させることは、認知症でっ忘れっぽく、すぐに混乱してしまう人に本当に必要なのかもう一度よく考えることが大切です

また、環境を変えることは、強いストレスを生み、症状が悪化します。人間関係、生活環境、生活習慣を認知症の人の習慣やペースに合わせることが大切です。一人にさせないで人と関わる時間を定期的に設け、時間を決めて話しかけたり、施設であれば他の入所者と顔を合わせ、お互いに交流する機会を作るとよいです。孤独は不安感を募らせ、不安感は認知症を悪化させます。ゴミ屋敷などはよい例です。不安を物で解消するために収集しています。認知症の人の行動をよく観察し、そのひとの行動特性を知ろうとする心掛けが認知症の人に、安心感を。共存できるようになります

訪問看護・訪問介護のイラスト(男性)

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