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医療、介護、リハビリの知識

トリアージ。方法。実例。問題点。医療スタッフのしんどい現実【千葉の訪問看護・訪問リハビリは日本訪問医療】

【千葉の訪問看護・訪問リハビリは日本訪問医療】

トリアージ

普段、怪我や病気をした時に病院に行くと

受付の順番通りにDrから診療してもらえますよね。

例えば指を切断したら、救急車で運ばれて、

すぐに治療を受けれますよね

普段の救急医療と災害医療の違いはなに?


簡単に説明しましょう。
私たちが怪我や急病をした時に病院に行くと
Drが丁寧に診察してくれますよね。
このように個々の患者さんに対して
マンパワーで治療に当たるのが通常の救急医療です。
一方、災害発生時はどうでしょうか?
大規模な災害が起きて
同時にたくさんのけが人がでたとします。
この場合、治療に当たる医療従事者の数は限られているので
全ての負傷者に同時に救急医療を行うことは、
物理的に不可能になります。
想像できますよね?
このような状況下では、個々の患者さんの命よりも、
多くの人数を助けるという考えに、ミッションが変わります。
これが災害医療です。

災害医療のきっかけ


当然、軽傷と判断されれば処置は後回しとなり
すでに呼吸がなければ心肺蘇生をせず、
まだ息がある救命できるチャンスがある人に処置を優先します。
このような、災害医療の概念が日本に浸透したのは、
1995年に発生した阪神淡路大震災がきっかけでした。

トリアージの中身



災害現場で、けがの種類や程度を素早く見極めていくことを
“トリアージ”といいます。
患者さん一人に対して、30秒ほどで緊急度と重症度の判断を行い
その結果が 一目でわかるように、
この“トリアージタッグ”というカードで
識別できるようになっています。
世界共通で、4色に色分けが出来るようなっています。
黒(すでに死んでいたり救命の見込みがない人)
呼吸が止った人で、普段なら心肺蘇生をするような
チャンスが残っている人でも死亡と判断され、
病院に搬送はされません

赤(生命が危機的でいますぐ治療が必要な人)、
この色の人が一番最初に処置、搬送されます。
大量出血や臓器にダメージがある人などが該当します
黄(処置、搬送に数時間の余裕がある人)
動けないぐらいの怪我はあるが、
意識がはっきりしており、赤色の人の搬送が終わるまで
数時間持ちこたえることが予想される人
緑(怪我はあるが生命の危険がなく自力で歩くことが可能な人)

トリアージ

ここで問題


災害現場で、指先を切断してしまった負傷者がいました。
止血できており、自分でで歩いて救護所まで来ることが出来ました。
 さて、この怪我人のトリアージタックの色は何色でしょうか?

答え


指先が切断されているのは一大事でよね?


しかし、この状況が命に直接、影響が及ぶかというと、
答えは、「ノー」です。止血が適切に行われているのならば、
災害時であれば、優先順位は高くなく、トリアージは緑となります。
以上ここまでが、災害時の医療の基礎知識です。

トリアージの問題点


最後に、みんなさんに考えてもらいたいことがります。
トリアージというのは、万能ではなく
不完全で闇があります。
あなたが災害に巻き込まれました
目の前で、あなたの家族がついさっきまで、息をしていたが今、止まってし
まったようです。
動揺するあなた。ちょうどそこに医療チームがきました
あなたの知らない病院の医師、看護師が、
黒、死亡のカードを置いて去っていったら
あなたはそれで納得できますか?
出来ないですよね?
トリアージには
明確な判断基準はあります
でも、私たち医療従事者だって家族が見ている前で、
黒、つまり死亡という判断をして
カードつけて去るなんて、
人間ですから
いろいろな感情が邪魔をして死亡とするのは
つらく難しいことなんおです。
仮に、もしも判断を誤っていたらとか
いろいろ考えてしますし、
災害が終わった後もあの時の判断は正しかったのかと
悩むと思います

災害時の医療スタッフが直面するしんどい現実


2005年のJR福知山線の脱線事故では、死者107名、負傷者562名が同時に発
生しました。
朝9時すぎであったことから、通勤以外の家族で
乗車している人も多かったようです。
実際にトリアージを近隣の医療機関が行いましたが
明らかに、死亡していても黒をつけるのは、
心情的につらく、難しかったと当時の医療関係者は言っていました。


また、事故が終わった後も、
あのときの判断は本当に正しかったのか?
いまでも心を痛めている人がいるそうです。


トリアージでの死亡をつけられた傷病者への対応について,
国内における対応指針 はまだ存在していません。
現在やっている災害訓練やトリアージ訓練では,
赤色・黄いろタグ者に対する救命活動に
重点を置いた訓練となっています。
なので、病院等の職員が黒タグ者への対応について
深く学べる機会がほとんどないです
現在の状況だと、実際の災害現場では、
タッグをつけるほうも、つけられるほうも
相互に苦しむギャップが存在しているのです
災害におけるトリアージタッグの問題を
誰もが心の片隅に置いて考えていただきたい
そのことで、災害のいざという時に
混乱を少しでも抑えることが出来るかもしれません
知ってるか知らないかで、
トリアージに対する考え方が変わってくると思います。

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