アトピー性皮膚炎の原因。大人と子供の薬と保湿 【千葉の訪問看護・訪問リハビリは日本訪問医療】

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前回のおさらい
アトピー性皮膚炎とは、もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多く見られる皮膚の炎症を伴う病気です。前編では、アレルギーの対応のポイントを説明しました。今回はバリア機能の維持のコツについて説明したいと思います

皮膚のバリア機能とは
皮膚は、表面の皮脂膜やその下の角質細胞、角質細胞間脂質などがバリアの役割を担っており、外からの物質の侵入や水分の蒸発による皮膚の乾燥を防いでいます。アトピー性皮膚炎では、これらの「皮膚のバリア機能」が弱まっているため、外からの異物が容易に皮膚の中まで入りこみやすい状態になっています。「皮膚のバリア機能」はもともとの体質もありますが、皮膚を引っかいたりこすったりといった物理的な刺激や、汗、石鹸、化粧品、紫外線などによっても低下します。

●皮膚バリア機能が低下することとは・・・つまり?
皮膚が乾燥すると、角質細胞は剥がれやすく、落ちやすい状態となります。荒れた皮膚は、その隙間からさまざまなものが入り込みやすくなります。つまり皮膚の大切なバリア機能である「外敵の侵入から身体を守る」という機能が低下します。アレルゲンやさまざまな刺激物質が体内に侵入すると炎症を引き起こし、細菌が入り込むと繁殖して化膿することもあります。
皮膚の状態を常に外敵からの侵入を防止するために、炎症が無い時も適切なスキンケア行うことで低下している皮膚のバリア機能を高めることができます。常に皮膚の状態に気を配ることも大切です。

アトピー性皮膚炎の悪いところ
アトピー性皮膚炎の炎症部位からは、よく黄色ブドウ球菌という細菌が検出されます。この菌が引っかいてできた傷やバリア機能が低下した皮膚から侵入することがあるので、入浴やシャワーなどで洗い流す必要があります。また、炎症の引き金となるような刺激物質を洗い流すという意味からも、皮膚を清潔に保つことは重要です。汗も放置すれば雑菌が増え刺激になるんですよ!

皮膚の管理のポイント
- 皮膚の汚れはできるだけ早く落とす。
- 洗う時にゴシゴシこすらない。
- 石鹸をよく泡立て、柔らかいタオルや手のひらでなでるように洗う。
- 症状が強い時は石鹸などを使わずお湯をかけて流すだけでも良い。
- 石鹸やシャンプー
- 香料や合成添加物が少ないもの、界面活性剤の含有量の少ないものを選ぶ。
- 泡が残らないように十分すすぐ。
- 刺激を感じる時は使わず、お湯で洗い流すだけでもよい。
- かゆみを感じるほど熱いお湯は避ける。ぬるま湯が望ましい。
- 入浴後にほてりや刺激を感じさせる入浴剤は使わない。
- カゼなどで入浴できないときは、軽くシャワーを浴びるか、清潔な濡れタオルで全身をふく。
- 入浴後は、できるだけ早く保湿する。
- 入浴で皮膚に入った水分は、10分程度で蒸発してしまう。アトピー性皮膚炎の人ではさらに短時間で蒸発してしまうので、入浴後はできるだけ早く保湿剤を塗ることが重要である。刺激がなければ、水分を補給する化粧水タイプのローション剤を塗った後に、保護や蒸発を防ぐ保護剤を使うとより効果的。

保湿剤について(ヒルロイドなど)
保湿剤にはいろいろな種類があるので、医師と相談して症状や好みなどに合わせて選ぶようにしてください。
軟膏 | 他の剤形に比べ皮膚の刺激が少なく、皮膚を保護する力も強い。 ただし、ベタついたり塗った場所がテカったりすることがある。 |
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クリーム | 皮膚を保護する力は軟膏とローションの中間。 軟膏よりベタつかずテカらないので、肌を露出する部位にも使いやすい。 |
ローション | 塗った後もベタつかず、肌を露出する部位にも使いやすい。 また広い範囲や、髪の毛のある頭皮などにも塗りやすい。 めんどくさがり屋の人はスプレータイプがおすすめです☆ |

筆者おすすめの効果がすぐ出るポイント
- チクチク、ゴワゴワする服は着ない。できれば、綿100%。合成繊維はNG乾燥しやすくなります。
- 新品の肌着は、洗濯してから着る。
- 爪を短く切り、引っかかないようにする。

アトピー性皮膚炎で悩んでいるのはひとりじゃないんだよ。たくさんいる中の一人なんだよ。
正しい知識を持つことでかならず、改善します。
次回は、ステロイド薬について 記事を書きます。



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